奈半利町は、県南東部、奈半利川の下流域に位置し、土佐湾に臨む。東は室戸市、西に田野町、北東側は北川村と接する。
 中心集落の奈半利は奈半利川河口左岸に立地。野根山山系の尾根筋が西向きにのび、土佐湾に向かって標高を下げて海に臨んでいる。山地の末端部は古代の海の侵食作用によって造り出された海岸段丘が東北方向に並ぶ。土佐湾岸沿いに国道55号、493号が通じる。土佐くろしお鉄道阿佐線(ごめん・なはり線)の終着駅の奈半利駅がある。
 『土佐日記』の奈半の泊の地であり、近世、土佐藩主の参勤交代路の一つである野根山越えの谷口にもあたる。奈半利川流域の豊かな林業地を背景に材木の集散地として栄え、貯木場、掘込み式港などもある。
 海岸部の狭小な平地で施設園芸、スイカなどを主とする農業がみられる。南東端の加領郷には漁港がある他、県東部の拠点港として奈半利港整備が進められている。かつては養蚕、製糸業でも知られた。
 古い町並みが残されていて登録有形文化財に登録されている建物がある。

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