柳川市は、福岡県の南部に位置する、有明海に注ぐ筑後川河口の水郷地帯である。戦国時代に蒲池氏が城を築き、そののち立花氏十二万石の城下町として発展した。JR鹿児島本線から離れているため、明治以降は一時衰えたが、旧市内を縦横に走る小運河の風景と北原白秋の詩情が注目され、今は観光地として賑わっている。
 主産業は、農業と有明海の漁業であり、南部は見渡す限り水田が続いている。観光では、川下りが人気である。

観光資源一覧

柳川藩主立花邸 御花の写真

柳川藩主立花邸 御花 (福岡県 柳川市 )

市の中心部にある。1738(元文3)年、5代藩主立花貞俶(さだよし)が二ノ丸御殿にあった奥の機能をこの地に移したことを始まりとし、建てた別荘で、御花の名で親しまれてきた。明治時代に、伯爵となった14代寛治(ともはる)が新たに造営した立花伯爵邸が現在も当時の姿のまま残されている。  正面に立つ鹿鳴館風の洋館は、1909~10(明治4...

柳川の掘割の写真

柳川の掘割 (福岡県 柳川市 )

柳川は、市内のいたるところに掘割が巡る。この地は有明海に注ぐ筑後川河口にあたり、かつては湿地帯であった。掘割は、掘って土地の水はけをよくすること、また、農業用水・生活用水を確保することを目的として造られたもので、生活環境を整えるために不可欠だった。  歴史的には、戦国時代に蒲池氏が築いた柳川城を、1587(天正15)年に...