胎内市は、新潟県の北東部に位置し、新発田市、村上市、関川村、山形県小国町に接する。中心街は日本海に面した干拓地、沖積平地に発展。この西部地域を除いた大半は山間地で、胎内川本・支流、あるいは加治川の支流坂井川沿いに集落が点在する。
 胎内川の上流域の山地は磐梯朝日国立公園、中流域は胎内二王子(にのうじ)県立自然公園に属し、スキー場・ハイキングコース、飯豊連峰への登山道などが整備されている。
 JR羽越本線と国道7号、113号、345号、290号が通じる。
 古くから臭水(石油)の産地で、『日本書紀』にみえる「越国」が献上する「燃ゆる水」(臭水)の産地だったといわれ、『奥山庄波月条絵図』(国指定重要文化財)には「久佐宇津条」がみえる。大正時代、山麓では黒川油田の開発も行われた。1960(昭和35)年に中条、紫雲寺ガス田の開発が進み、豊富な天然ガスを原料とするガス化学コンビナートが建設され、化学工業都市に発展。沖合では岩船沖油ガス田が操業。クラレ、JX石油開発、日立産機システムなどの工場がある。
 農業では、米、やわ肌ねぎ、和牛、いちご、チューリップ、ゆり、葉タバコ、ニンジン、大根、かんしょ(紅はるか)を産する。
 観光資源には、乙宝寺三重塔(国重要文化財)、鳥坂城跡、地本のミズバショウ群落などがある。

観光資源一覧