小千谷市は、新潟県の中央、信濃川の谷口にある都市で、長岡市、魚沼市、十日町市に接する。
 JR上越線、飯山線が通じ、国道17号、117号、291号、351号、403号が交差し、関越自動車道の小千谷インターチェンジがある。長岡、十日町、魚沼方面へのバス交通の起点でもある。
 付近は古代千屋郷とよばれた魚沼郡の発祥地で、小千谷は信濃川谷口の河岸町であった。近世初期は、高田藩領の上田銀山の開発で、三国、銀山両街道の宿場町として、段丘面上に新町割りされ、魚沼八組の陣屋町であり、信濃川水運の口留番所河岸として重きをなした。
 有名な小千谷縮は、江戸時代播州(兵庫県)明石の浪人堀次郎将俊が、古くからの越後上布を改良して織り出したものといい、居座機による製織や雪晒、仕上げなどの縮織技法は小千谷縮・越後上布として国の重要無形文化財に指定されている。
 第二次世界大戦後、織物は伝統的特産物となり、米菓、醸造業などの食品工業や、機械工業が盛んである。「泳ぐ宝石」の名で有名なニシキゴイは、小千谷の山間地帯で農閑期の副業として始まったもので、その後、長岡市山古志地区の特産となった。
 農業では、水稲、カリフラワー、メロン、西 瓜、ユリ切り花、そば、にんじん、里芋、ハウストマトの栽培が行われている。
 観光資源には、おぢや風船一揆、船岡公園桜まつり、二荒さまのお祭り、おぢやまつり、片貝まつり、牛の角突き、絵紙と小千谷のひいな祭り、錦鯉、へぎそば、小千谷縮・紬、北越戊辰戦争の史跡、木喰観音像、山本山高原、 船岡公園、総合産業会館サンプラザ、錦鯉の里、湯どころちぢみの里、市民の家・小千谷信濃川水力発電館「おぢゃ~る」などがある。

観光資源一覧

へぎそばの写真

写真提供:小千谷観光協会

へぎそば (新潟県 小千谷市 / 新潟県 十日町市 )

小千谷市と魚沼市を中心とした魚沼地方が発祥とされる小千谷ソバ。織物の糊付けに用いる海藻の「布海苔(ふのり)」をつなぎに使用しており、なめらかで独特のコシの強さが特徴。「へぎ」と呼ばれる四角い板状の器に一口程度に小分けして丸める「手振り」で盛りつけられるので、へぎソバと呼ぶが、独特な盛り付けから、「手振りソバ」ともい...

片貝まつり(浅原神社秋季例大祭奉納大煙火)の写真

写真提供:小千谷観光協会

片貝まつり(浅原神社秋季例大祭奉納大煙火) (新潟県 小千谷市 )

毎年9月9日と10日に開催される「浅原神社秋季例大祭」で打ち上げられる花火は神社への奉納である。日本一、世界最大級の正四尺玉があがる。正四尺玉が夜空に開く大きさは、直径800mに達する。  1802 (享和2)年、観音堂の完成にあわせて、花火が打ち上げられ、「十里の遠方から」花火見物に来たという記録が残る。三尺玉は1891(明治24)...

信濃川(河口付近)の写真

信濃川(河口付近) (新潟県 小千谷市 / 新潟県 十日町市 / 新潟県 燕市 / 新潟県 新潟市 / 新潟県 他 )

山梨・埼玉・長野の三県にまたがる甲武信ガ岳(2,475m)に源流を発し、千曲川として善光寺平に入ると最大の支流である犀川をあわせ、飯山盆地を経て、信越国境を越えて初めて、信濃川に名を改める。信越国境から小千谷までの「中流域」は、幾段もの河岸段丘を形成し、小千谷からは自らの土砂で生成した越後平野を貫流、新潟市で日本海に注ぐ...