八幡浜市は、愛媛県西部、佐田岬半島の付け根に位置する。北は瀬戸内海に面し、東は大洲市、南は西予市、西は伊方町と接している。西側の南半は豊後水道(宇和海)をはさんで九州に対している。南は宇和海、北は伊予灘に面し、大島などの島々を含む。
 保内地区は、中世、近世の保内郷の地。海岸線はリアス式海岸を形成。山間部は、北部の出石山、東部の鞍掛山・大畑山、南部の飯之山、西部の雨乞山などの山系によって形成され、山腹や山麓は急斜面の多い地形である。山が海に迫る平地に乏しい地形であるため、平地のほとんどが市街化されている。
 市名は八幡神に由来し、古くから八幡浜浦とよばれてきた地。かつては港を基盤とした商業都市として「伊予の大阪」と称される時期があった。
 JR予讃線、国道197号、378号が通じる。四国8の字ルートと大洲市北只で接続する地域高規格道路「大洲・八幡浜自動車道」の整備が進められている。八幡浜港は地方港湾(特定地域振興重要港湾)に指定され、四国と九州を結ぶ拠点的な港湾として別府港、臼杵への定期船便がある。
 水産業はイワシ漁業の歴史が古い。豊後水道へのトロール漁業基地にもなっており底引網漁業も行い、エソ、ホタルジャコなどはかまぼこ、てんぷら(さつまあげ)、削りかまぼこなどの練り製品に利用される。四国一といわれる八幡浜魚市場がある。農業では伊予柑をはじめとする柑橘類の栽培が盛ん。
 保安寺の木造阿弥陀如来及び両脇侍坐像(藤原時代)は国指定重要文化財。県指定無形民俗文化財に長命講伊勢踊、五反田柱祭がある。諏訪崎の自然休養林は遊歩道も整備されている。大島には「地震の化石」ともいわれる断層岩のシュードタキライトがある(国の天然記念物)。早朝の活気にあふれた市場風景と産直市場でもある「どーや市場」は八幡浜市の名物で、旧水産市場地先等水面埋立地には道の駅・みなとオアシス「八幡浜みなっと」もある。

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