藍住町は、県東部、吉野川の河口部付近に位置する。南は徳島市、北は鳴門市、西は板野町、東は北島町と隣接。北に讃岐山脈を望み、南に吉野川が流れる。
 旧吉野川と吉野川に囲まれたデルタ地帯にある。平坦な土地で海抜は約5m。JR高徳線が通じる他、徳島自動車道藍住ICがある。
 中世には細川氏や三好氏がこの地から全国にその名をはせ、町内では当時の栄華をしのばせる遺跡や遺物が出土している。吉野川と旧吉野川に囲まれた肥沃な土地で、かつては藍作が盛んだった。
 特産品は洋ニンジンや、ダイコン、ナシなどで、漬物の食品工業も盛ん。近年では、鉄工業などの工場が誘致されている。
 室町時代に細川氏が築いた勝瑞城の城館跡は国指定史跡で、現在、発掘調査や史跡の環境整備を行っている。藍の名産地として広く全国に知られた当地には今も町内に藍業者特有の長屋門や寝床を持つ屋敷が残り、中でも有数の大藍商として栄えた奥村家は藍住町歴史 館「藍の館」として整備され、阿波藍栽培加工用具一式(国指定重要有形民俗文化財)が展示されている。

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藍の館の写真

藍の館 (徳島県 藍住町 )

藍住町とその周辺に藍作と藍染が発達したのは、吉野川が氾濫するたびに、毎年新しい壌土を運んでくれるため、土中の養分吸収度が高い藍でも、連作障害を起こすことがなかったからである。  藍作が盛んになったのは、1585(天正13)年、かねてから藍作に深い関心をもっていた蜂須賀家政*が播磨から国主として阿波に入封してからである。彼...