館山市は、房総半島の南端に位置し、西の館山湾で浦賀水道に、南の平砂浦(へいさうら)で太平洋に接している。海洋性の温暖な気候と風光に恵まれた観光都市で、洲崎灯台、海水浴場、那古観音、安房神社などの名所があり、また白浜・野島崎方面への入口にもなっている。市域は、館山平野の水田地帯と南部の丘陵地帯からなり、館山湾に臨んで中心市街部がある。
 古代に国府が設置された館山平野を背景に、早くから安房文化圏の中心地となってきた。中世には里見氏が居を構え、江戸時代は稲葉氏一万石の城下町であった。第二次大戦中は海軍航空隊が置かれて軍港都市として発展し、現在も海上自衛隊の航空基地がある。
 農業は水田のほか、温暖な気候を利用した野菜・果実・草花栽培が盛んである。漁業はカツオ遠洋漁業の根拠地で、餌イワシの供給地となっている。また、商業・行政・交通上でも、南房総の中心都市としての機能を果たしている。

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