有田町は、佐賀県の西部に位置する。町内には有田川が南北に流れて伊万里湾に注ぎ、その東西には国見連山と黒髪連山が連なっている。
 有田町は、日本で初めて磁器が焼かれたやきものの町として有名であり、佐賀藩のもとで磁器生産が本格化し、谷あいに「有田千軒」と呼ばれる町並みが形成され、繁栄を極めた。この町並みは重要伝統的建造物群保存地区にも選定されている。
 一方で、「棚田」という特徴的な景観を持つ稲作地であり、県下有数の畜産地(養豚)でもある。

観光資源一覧

有田焼窯元群の写真

写真提供:有田観光協会

有田焼窯元群 (佐賀県 有田町 )

有田は日本有数の磁器の産地。17世紀の初めに、朝鮮人陶工・李参平が泉山で陶石を発見したことに始まり、2016(平成28)年に有田焼創業400年を迎えた。町内に約100の窯があるが、県道281号沿いに展示即売する店が軒を連ねる。代表的な窯元としては柿右衛門窯・今右衛門窯・源右衛門窯のほか、香蘭社・深川製磁などがある。

有田陶器市の写真

写真提供:有田商工会議所

有田陶器市 (佐賀県 有田町 )

1896(明治29)年に、深川栄左衛門と田代呈一の主催で陶磁器品評会が開かれたのがきっかけ。のちに、品評会と同時に開催されるようになった大売出しが陶器市のはじまりだ。現在は有田商工会議所が主催する。延々4kmに窯元、商社の店舗が並ぶ。陶磁器を山と積んで年に一度の蔵ざらえで人気を呼んでいる。4月29日~5月5日の会期中は、全国から...