鹿屋市は、本土最南端へと伸びる大隅半島のほぼ中央に位置し、古くから大隅地域の交通・産業・経済・文化の拠点としての役割を担っている。
 市の北部には、大蓖柄(おおのがら)岳を主峰とする高隈山系が連なり、南東部には、肝属山地(きもつきさんち)との間に笠野原大地(シラス台地)や肝属平野が広がっている。市の中央部には高隈山系に源を発する肝属川が流れ、西部は鹿児島湾に接し19kmに及ぶ海岸線が続いている。
 東九州自動車道の鹿屋串良ジャンクションが設置されている。
 1580(天正8)年、伊集院忠棟が城下を整え鹿屋市(かのやいち)を開設し、交易の会所として賑わった。1887(明治20)年、郡役所が垂水から移転し行政の中心となり、1936(昭和11)年には鹿屋海軍航空隊が設置され、軍都としての性格も帯びるようになった。現在も海上自衛隊鹿屋航空基地が置かれている。
 1年を通じて温暖な気候や豊かな自然環境に恵まれ、第一次産業を基幹産業として全国でも有数の食料供給基地を形成している。国営第1号の畑地かんがい施設を持つ笠野原台地や肝属平野では、サツマイモや落花生をはじめとした農産品のほか、黒豚や黒牛が生産されている。穏やかな錦江湾では全国第2位の生産量を誇るカンパチの養殖が行われている。
 観光面では、春は桜、初夏はあじさい、冬は渡り鳥の越冬地として知られている「大隅湖」や日本最大級のバラ園「かのやばら園」、第二次世界大戦の歴史を感じる「鹿屋航空基地史料館」などがある。

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