肝付町は、本土最南端の大隅半島の南東部に位置し、東は志布志湾、内之浦湾及び太平洋に面し、北は東串良町、南は南大隅町、西は鹿屋市と錦江町に接する。
 海岸線沿いを国道448号が走る。
 町の中央部は、甫与志岳や国見山などの山々が連なる肝属山地で、町域の8割以上を林野が占める。北西部にはシラス台地と肝属平野が広がる。台地では主に野菜栽培、平野では稲作が行われている。また南東部では急峻な山地が海に落ち込み、変化に富んだ海岸線をつくっている。大隅南部県立自然公園に含まれる。
 亜熱帯植物が自生し、南大隅町・錦江町との境、稲尾岳の山頂付近に広がる照葉樹林は、国指定天然記念物。また、内之浦湾の南に伸びる津代半島突端の火崎は、ソテツの自生北限地として知られ、同じく国の天然記念物に指定されている。
 肝付川河口近くの権現山は日南海岸国定公園の一部。北部には文化財が多く、塚崎古墳群、高山城跡は国指定史跡。塚崎1号墳の上に立つクスは推定樹齢1300年とされ、国の天然記念物の指定を受けている。政治家の故二階堂進の生家でもある二階堂家住宅は、「おもて」と「なかえ」からなる分棟型民家の典型として、国指定の重要文化財である。
 毎年10月、四十九所神社に奉納される流鏑馬行事(県指定無形民俗文化財)には、多くの観光客が訪れる。

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