鹿児島南部に位置する奄美群島は、鹿児島市の南西約370~560kmの範囲に広がる有人8島(大島本島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島外3島)の総称。沖永良部島は、奄美群島の南西部にあり、和泊町、知名町の2町で構成されている。
 知名町は、沖永良部島の南西部に位置し、東北部は和泊町に接し、南方には与論島や沖縄本島が望まれ、北は東シナ海に面している。
 島で最高峰の大山を中心に大部分が隆起サンゴ礁で覆われ、ドリーネや鍾乳洞などのカルスト地形が発達している。
 中世、琉球王国に属したが、近世初頭の島津氏の侵略以後は薩摩藩領となった。
 農業が中心で、さとうきび、花き、輸送野菜、葉たばこなどの畑作が盛んである。
自然の景勝地が多く、大規模な鍾乳洞の昇竜洞(県天然記念物)や水連洞をはじめ、田皆(たみな)岬、屋子母(やこも)海岸などは、奄美群島国立公園に指定されている。

観光資源一覧

田皆岬の写真

田皆岬 (鹿児島県 知名町 )

沖永良部島の北西端に突き出た岬で、黒潮に浸食されて隆起した垂直50mの大断崖が広がる。あたりは一面芝生におおわれたカルスト台地で、見下ろせば吸い込まれそうな青い海が広がっている。右手には沖永良部島の海岸線が続いており、晴れていれば徳之島も見える。

昇竜洞の写真

昇竜洞 (鹿児島県 知名町 )

「花と鍾乳洞の島」といわれる沖永良部島の地盤は、琉球石灰岩でできている。島のほぼ中ほどにある大山の麓を中心として、島には200から300もの鍾乳洞がある。代表格がこの昇竜洞で、1963(昭和38)年に山内浩教授率いる愛媛大学学術探検部によって発見された。  全長3,500mのうち、600mが観光洞として一般に公開されている。鍾乳石の発達...

大山水鏡洞の写真

写真提供:一般社団法人沖永良部島ケイビングガイド連盟

大山水鏡洞 (鹿児島県 知名町 )

「島の地下はすべて鍾乳洞」といっても過言ではないほど鍾乳洞が発達している沖永良部島では、洞窟を探検するケイビングツアー*が楽しめる。ケイビング目的で島を訪れる人も多い。ツアーで入れる代表的な洞窟は、海見洞、大山水鏡洞、水連洞、銀水洞などだが、初心者でも比較的入りやすいのが大山水鏡洞。ここは大山のふもとから海まで続く...