枕崎市は、鹿児島県薩摩半島の南端に位置し、東は南九州市知覧町、北は南九州市川辺町及び南さつま市加世田、西は南さつま市坊津町に接し、南は広大な東シナ海に臨む。
 市の北部にある主峰の蔵多山から東西に延びる周辺の山地と、花渡川流域の中央平地、及び国見岳の南麓に広がる東西の両台地、それに枕崎港を中心とする海岸線に区分される。
 JR枕崎指宿線の終点で、国道225号、226号、270号の結節点となっている。
 江戸時代にはカツオ漁業で大いに栄え、さらに大正~昭和にかけて、近代カツオ漁の祖・原耕(はらこう)氏が南方漁場開拓に奔走し、カツオ漁技術の向上とかつお節生産量日本一となる今日の礎を築いた。
 産業では、かつお節製造業を中心とする食品加工業が主体となって発展してきた。また焼酎製造業は、現在まで安定した成長をみせ、地域経済に大きな役割を果たしている。企業誘致のために整備された二つの工業団地には、水産業関連を中心とした企業が進出し、活発な生産活動を展開している。暖地性を生かした農業も盛んで、特にお茶や電照菊の一大生産拠点となっている。
 南部の東シナ海には、日本屈指のダイビングポイントが点在しているほか、立神岩が見える磯場は良好な釣り場が多い。また、本土最南端を走るJR九州指宿枕崎線の始発・終着駅「枕崎駅」、昔ながらの本格焼酎づくりの技を現在に伝える「薩摩酒造 明治蔵」、新鮮な海産物や地元の特産品が並ぶ「枕崎お魚センター」、薩摩半島随一の雄大な景観を誇る「火之神公園」などが人気のポイントとなっている。

観光資源一覧

きびなご料理の写真

写真提供:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

きびなご料理 (鹿児島県 薩摩川内市 / 鹿児島県 阿久根市 / 鹿児島県 出水市 / 鹿児島県 南さつま市 / 鹿児島県 枕崎市 )

キビナゴは鹿児島県の沿岸に広く分布しており、昔から人々の食卓にのぼってきた。鹿児島県は現在、キビナゴを市場に流通させている数少ない地域の一つだ。身がやわらかいので手開きにして、刺身を酢味噌で食べたり、南蛮漬けがポピュラー。