南種子町は、九州本土最南端の佐多岬から南東方向約40kmの海上にある種子島の南部に位置する。北は中種子町に接し、東は太平洋、西は東シナ海に面している。なだらかな丘陵が広がり、南部には沖積地が開け、早場米の水田地帯となっている。
 国道58号が通じる。
 歴史が古く、弥生時代から古墳時代移行期にかけての広田遺跡(国史跡)からは、土器や人骨などの遺物とともに、「山」の文字を刻んだ貝符(かいふ)も出土。1543(天文12)年、ポルトガル人が乗った明国船が種子島最南端の前之浜に漂着し、鉄砲伝来の地として歴史的な由来を持つ。
 農業が主な産業で、超早場米コシヒカリ、サトウキビ、サツマイモ、柑橘類の栽培が盛んである。
 茎永にある宇宙航空研究開発機構の種子島宇宙センターには、ロケット発射場のほか、宇宙科学技術館があり、門倉岬から延びる砂丘海岸とともに重要な観光資源となっている。
 宝満神社の赤米の御田植祭は国の重要無形民俗文化財、上中上野地域に小正月行事として伝承されている「蚕舞」、及び平山地域で祝宴の座において自然に踊られる「座敷舞」は、県の無形民俗文化財の指定を受けている。

観光資源一覧

種子島宇宙センターの写真

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種子島宇宙センター (鹿児島県 南種子町 )

鹿児島本土最南端の佐多岬から南東約40kmに位置する種子島。島の南端にある種子島宇宙センターは、970万m2の敷地をもつ日本最大のロケット発射場だ。大型ロケット発射場、衛星組立棟などの設備があり、ロケットの組立、整備、点検、打ち上げ、人工衛星の最終チェックからロケットへの搭載、打ち上げ後のロケットの追跡まで一連の...