湖南市
印刷する県南部にあり、東から南は甲賀市、西は栗東市、北は野洲市、竜王町と接する。
野洲川南岸をJR草津線と国道1号が走り、北東端を477号が通る。また名神高速道路が市内を通り、竜王、栗東の両インターチェンジが近接する。
南端に阿星山系を、北端に岩根山系を望む丘陵地で、これらの丘陵地に囲まれて地域の中央を野洲川が流れており、この野洲川付近一帯には平地が開ける。
2004年(平成16)石部町と甲西町が合併、市制施行して成立。古くは近江と伊勢を結ぶ伊勢参宮街道として栄えた。江戸時代には石部に東海道五十三次の51番目の宿場がおかれ、これを中心とした街道の産業や文化が栄えた。北西部の丘陵地では石灰を産出し近代まで生産されていた。
農業は米を中心に下田ナス、弥兵衛トウガラシなどの野菜栽培が行われている。北東部の湖南工業団地を中心に企業が進出し、住宅地の開発により人口も増加。
野洲川両岸には後期古墳が多数分布し、南東部の三雲には100基を超える群集墳の園養山古墳群がある。阿星山は山岳信仰の対象であったとされ、山麓の常楽寺(本堂と三重塔は国宝)や長寿寺(本堂と厨子は国宝)は善水寺(本堂は国宝)とともに文化財が多い。石部宿場の里(東海道石部宿歴史民俗資料館)では往時の町並みを再現している。平松のウツクシマツ自生地は国指定天然記念物。斎神社例祭、ぼんのこ・へんのこ祭り等の祭事や、さくらまつり等のイベントがおこなわれる。
観光資源一覧

常楽寺 (滋賀県 湖南市 )
JR草津線石部駅の南方約4km、阿星山の北麓にある。湖南三山の一つ。広い境内にどっしりとした本堂*と三重塔*がおちついた雰囲気で立つ。 和銅年間(708~715)に元明天皇の勅命により、良弁*が開基した「阿星寺五千坊」の中心寺院として建立され、紫香楽宮(742~745)の鬼門鎮護として栄えた。平安~鎌倉時代には、皇室の帰依を受けて...
善水寺 (滋賀県 湖南市 )
JR草津線甲西駅と三雲駅のちょうど真ん中から北東方向に位置する岩根山(標高405m)の中腹にあり、湖南三山の一つ。曲がりくねった山道を登りつめたところに、堂々とした本堂*が立つ。 和銅年間(708~715)に国家鎮護の法相宗道場として創建されたといわれ、和銅寺と号した。そののち最澄が比叡山を開創し、堂舎建立のため用材を甲賀の...
長寿寺 (滋賀県 湖南市 )
JR草津線石部駅から車で10分、常楽寺の南東1.5km、阿星山北東麓にある。常楽寺の西寺に対して東寺と呼ばれる古刹。山門から本堂まではモミジの並木道がつづき、参道の右手に鎌倉時代の石造多宝塔があり、さらに進むと樹林を背にして本堂*が立つ。むかしは大伽藍があったと伝えられる境内も、今は森閑としている。 天平年間(729~749)に...