加美町
印刷する加美町は、県北西部にある。北から東は大崎市、南は色麻町、西は山形県尾花沢市、最上町に接する。
東部を国道457号(羽後街道)が走り、国道347号(中羽前街道)と交差する。
奥羽山脈を背景に鳴瀬川、田川が流れる。山形県尾花沢市との県境に奥羽山脈越えの峠の鍋越峠がある。また、加美富士と呼ばれる薬萊山がそびえており、広大な扇状形に開けた平坦地は日本有数の穀倉地帯大崎耕土の一角をなしている。天然記念物「鉄魚」の生息する魚取沼などの湖沼が点在している。
2003年(平成15)中新田町、小野田町、宮崎町が合併して成立。旧石器時代の遺物、縄文時代の遺跡が数多くある。陸奥の国府多賀城から出羽国府や秋田城に行く要衝の地として8世紀頃ににぎわった。後に伊達家の藩政下に入り、田畑の総検地によって3町の旧村の原型が確立した。
稲作と畜産との複合経営による農業が主要産業。特産品にアユ、イワナ、ヤマメ、茸(エノキ、舞 茸)、ネギ、薬莱高原大根、小瀬菜、山菜や切込焼、木工品、合鴨肉等がある。この他、工業団地も造成され、企業の誘致が行われている。
江戸中期の民家の松本家住宅(国重要文化財)、奈良期の城生柵跡、東山官衙遺跡(国指定史跡)がある。魚取沼テツギョ生息地(国の天然記念物)がある。薬莱山は加美富士ともよばれ、船形連峰県立自然公園の飛地となっている。そのほか、優秀な音響効果を誇るバッハホール、東北陶磁文化館、縄文芸術館、切込焼記念館などの施設がある。また、県指定の無形文化財に指定されている「中新田の虎舞」、「小野田の田植踊」、「柳沢の焼け八幡」などの伝統芸能や祭りがおこなわれている。他に、墨雪墨絵美術館、林泉館、都邑館、滝庭の関「駒庄」、荒沢自然館、やくらい薬師の湯、陶芸の里ゆ~らんど、ふるさと陶芸館などの文化施設や、陶芸の里スポーツ公園、やくらいウォーターパーク、やくらいランニングバイクパークなどのレクリエーション施設がある。